校務支援システムBLENDに設定ミス、成績表に誤り宮城の私立高
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仙台市内の私立高校で今年3月、2年生(現3年生)574人に配られた成績表のうち、7割近くに誤った値の評定平均が記載されていたことがわかった。同校を含め多くの学校で使われている校務支援システム「BLEND(ブレンド)」のプログラムに設定ミスがあったためだという。
ミスはシステムの運営会社側によるものだった。5月に学校側が記載の誤りに気づき、成績表を配り直した。
同校によると、今年3月、このシステムから出力して2年生に成績表を配布した。5月中旬に教職員が評定平均の値の誤りに気付き、同校は同月下旬に生徒と保護者に説明、正しい値を記載した成績表を配布した。

2年生の3分の2にあたる377人の成績表に誤った値が記載されていた。評定平均は5段階で、正しい値と誤った値の差は最大で0・5。各科目の評定はシステムに正しく入力されていたが、平均を出す計算式の設定が誤っていた。同校はシステムを2022年度に導入。評定平均を成績表に記載したのは今年3月が初めてだった。

一般的に、高3生は4〜5月ごろ、2年生の学年末の成績表に記載された評定平均をもとに、受ける大学を検討したり、進学後の奨学金の申請を出すかどうか検討したりすることが多いが、同校では現在のところ実質的な影響は確認されていないという。

■私立を中心に約550校が利用

システムの運営会社「モチベーションワークス」(東京)によると、BLENDには成績管理のほか、生徒の出欠管理や保護者との連絡、校内の業務管理など様々な機能があり、私立を中心に全国約550校で使われている。学校ごとに個別の設定があり、今回の私立高校のケースは同社側の設定ミスが原因だった。他校では同様のミスがないことを確認済みだという。同社は取材に「非常に重く受け止めている。再発防止に努める」とコメントした。(高浜行人)