0002番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (スプッッ Sdb2-gW3/)2023/06/19(月) 07:39:43.55ID:RPBnw4d8d つまんないね 0003番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (ササクッテロル Sp79-+6a3)2023/06/19(月) 07:40:22.88ID:67YgnVttp?2BP(2222) ゲーム『The Last Of Us Part2』には個人的な思い出がある。2018年の6月12日、ストレスが重なって私は一睡もできなかった。心臓が痛くて胃痛がして、とにかく耐えがたかった。なんであんなに辛かったのかはもう思い出せないけど、世界と繋がれないという気持ちでいっぱいだったのは覚えている。
思い出せないとか言いながら、6月12日と妙に日付だけが明確なのは、その日が『The Last Of Us Part2』のトレイラーが公開された日だったからだ。 朝を迎えてボーッとしながらゲームニュースサイトを見て、私は何気なくそのトレイラーを再生してみた。するとその映像は主人公のエリーとディーナの女性同士のキスシーンから始まって、なんだかそれにとっても救済されてしまった。
知らない人からすると私の喜びは少し不思議かもしれない。当時すでにレズビアンの物語を描いたインディーのゲームは少しずつ増えていたし、大企業による作品でも選択肢としてのレズビアンのストーリーラインは存在していた。 ただそれでも『The Last Of Us』シリーズが、力強くレズビアンの物語を描くと宣言することは、大きな意味を持っていた。「ラスアス」とも通称されるこのシリーズは、一大ゲームプラットフォームであるPlayStationのフラグシップタイトルで、ゲーマーからの注目も高い。 そしてまた、このシリーズは一本道の物語でじっくりと主人公たちの世界と人格を描く、極めて大規模な作品で知られている。従来の大作ゲームにありがちな選択肢の一つとして同性との恋愛が出来る、という作品とは一線を画すものになることも予想できた。 0004番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (ササクッテロル Sp79-+6a3)2023/06/19(月) 07:41:50.47ID:67YgnVttp?2BP(2222) シリーズ第一作目である『The Last Of Us』はゾンビ禍(正確に言うと、菌類の胞子に感染した人々で感染者と呼ばれ、ゾンビではない。とはいえゾンビそのものなので、ゾンビと呼ぶ)が広がりきったポストアポカリプスのアメリカを舞台に、ジョエルとエリーの擬似父娘関係を描いていく。 エリーはゾンビ菌に抗体を持っていて、世界を救う助けになるかもしれない。ジョエルは依頼を受けて、エリーを研究施設のある土地まで護衛する旅に出る。擬似父娘でゾンビと聞くとマッチョな感じがして怯えるし、実際それは否めないのだけど、続編はむしろその関係を問う作りになっている。
エリーのレズビアンロマンスが描かれる『Left Behind -残されたもの-』
エリーのレズビアンとしての側面が描かれるのは、続編の『The Last Of Us Part2』が初めてではない。エリーの幼少期を扱う第一作目のDLC『Left Behind -残されたもの-』ではエリーと親友のライリーのレズビアンラブストーリーが描かれる。このDLCでは本編以上にゆっくりしたペースで進行し、エリーの恋と友情が丁寧に語られる(もっとも時々ゾンビや人間に襲われるのだけど……)。 『Left Behind -残されたもの-』ではエリーは自室を突然訪れたライリーと共に、廃墟になったショッピングモールに潜り込むことになる。そこではショッピングモール内の色々なオブジェクトに二人が反応して多彩な会話を繰り広げたり水鉄砲で遊んだりといった、二人の関係に入り込むインタラクションがたくさん用意されている。 ゲームが持つプレイヤーの操作による没入感がシナリオとうまく組み合わさっていて、エリーの欲望や願望と自分のそれが一致する感じで、とても好きなDLCだった。後でまた触れるけど『The Last Of Us』はドラマ化されていて、ドラマではこのエピソードもきちんと映像化されていた。 ただこのDLCの最後は悲劇に終わってしまう。あくまでもメインはエリーとジョエルの物語で、エリーの過去のエピソードも結局はジョエルとの物語に回収される。意地悪な言い方をすれば、エリーの主体性は無言のジョエルの中に吸い込まれてしまうのだ。 しかし、続編である『The Last Of Us Part2』ではエリーをはじめとする人々のクィアな側面が深く語られ、そしてジョエルとエリーの関係が抱える課題が残酷なまでに問われていくことになる。 今回はそんな「ラスアス」(ファンによる通称)をゲーム第二作目『The Last Of Us Part2』を手がかりに考えていく。 0005番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (ササクッテロル Sp79-+6a3)2023/06/19(月) 07:42:42.31ID:67YgnVttp?2BP(2222) 『The Last Of Us』のラストが描く暗い予感
『The Last of Us Part2』の物語は前作の終盤での出来事をめぐって展開していく。そのためにまずは『The Last Of Us Part1』のあらすじを手短にまとめる。 『Tha Last Of Us』では、長い旅の末、ジョエルとエリーは研究施設のあるソルトレイクシティに辿り着く。が、そこで残酷な事実が明らかになる。ゾンビ菌の抗体を取り出すとエリーは死んでしまうのだという(そんなことある!?と思った)。 エリーはそのことを知らないが、世界を救うためには自分の命を差し出してもいいと考えていた。しかし真相を知ったジョエルは、エリーが麻酔で眠らされている最中に研究施設の人間を殺戮する。 目覚めたエリーにジョエルは、研究は中止になったと嘘をつく。エリーはジョエルにそれが本当であると誓うことを求める。 この出来事はとても暗い。エリーとジョエルは旅を通して信頼関係を築いてきたけど、最後の最後にエリーはジョエルから阻害される。ジョエルとしてプレイしてきたプレイヤーは、この選択に何も関与できない。ジョエルのこともエリーのことも理解したのに、二人の先に暗い予感だけが横たわっているのが見える。 0006番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (ササクッテロル Sp79-+6a3)2023/06/19(月) 07:43:39.41ID:67YgnVttp?2BP(2222) 『The Last Of Us Part2』のキャラクターたちの葛藤と差別とクィア性
続編である『The Last of Us Part2』は、二人のその後を逃げることなく描いていく。 それから数年間、エリーはジョエルと共にジャクソンという街で暮らしていた。街でエリーは、時に衝突に巻き込まれることもあったものの、同年代の女性ディーナと恋仲になりつつあったりと穏やかな暮らしを送っている。 けれど、物語の序盤でジョエルは殺されてしまう。犯人は、ジョエルが前作のラストで殺戮した人たちの仲間だった。ジョエルが殺される場に立ち会いながらも、ただ見ているしかできなかったエリーはその後、復讐にのめり込んでいく。 本作の物語はこれだけではない。ジョエルに復讐を果たしエリーに追われる女性、アビーもまた主人公なのだ。つまりプレイヤーはエリーとアビーという二人の、追い追われる主人公たちをプレイしていくことで『The Last of Us Part2』というゲームを体験していくことになる。復讐するものと、されるもの。二人を同時にプレイするその旅は当然、過酷なものになっていく。 『The Last of Us Part2』に登場するキャラクターたちには、生まれや育った環境、つまり自分の意志でコントロールできなかったものと、自分の意志の間の葛藤に直面する人が少なくない。この葛藤こそが、本作の過酷なドラマを編み上げていく。 胞子によってゾンビになる危険がある上に人間同士が争っているという世界の中で生きること自体が、その象徴にも思える。 環境と自分の生をめぐる物語は、普遍的なものであるのかもしれない。しかし、私はじっくり描かれるこの葛藤こそ本作を、クィアでありフェミニズムであり反差別的なものにしているのだと思う。それは普遍には回収されない個別的な物語であり、それぞれの立場を問う物語でもある。本作には色々なテーマがあるけど、今回はこの葛藤に絞って考えていきたい。 0007番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (スプープ Sdb2-Ul6j)2023/06/19(月) 07:45:01.81ID:ksM7lOfOd 娘はアビー気に入ってる模様😂 0008番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (ササクッテロル Sp79-+6a3)2023/06/19(月) 07:45:12.68ID:67YgnVttp?2BP(2222) 環境とアイデンティティの葛藤