自衛官候補生は「訓練前から興奮」…一人で銃構えるしぐさ繰り返す、同僚ら証言
6/20(火) 5:00配信
読売新聞オンライン


 陸上自衛隊「日野基本射撃場」(岐阜市)で自衛官3人が自衛官候補生の男(18)に銃撃されて死傷した事件で、周囲にいた同僚らが、「男は訓練前から興奮していた」などと話していることが、捜査関係者への取材でわかった。射撃場の外でも銃を撃つ姿勢をとっていたことも判明。自衛隊と岐阜県警は、男が以前から事件を計画し、この日、実行に移した可能性があるとみて調べている。

 捜査関係者によると、男は射撃場外で他の候補生らと訓練開始を待っている間、一人で銃を構えるしぐさを繰り返していた。事件が起きた14日は実技試験にあたる「検定」が行われる予定だったが、検定科目にはない射撃姿勢もとっていたという。

 男の状況について、陸自が他の候補生らに聞き取ったところ、「高ぶっている様子だった」「普段より気合が入っていた」などの証言が寄せられた。

 その後、男は射撃場の所定外の場所で小銃に弾倉を装填(そうてん)し、これを止めようとした指導役の自衛官を最初に銃撃。直後に向きを変え、射撃場内の弾薬置き場までゆっくり歩いて行き、その場にいた「弾薬係」の自衛官2人に発砲した。

 男は死傷した自衛官と日常的な接点はなく、「3人に恨みがあったわけではない」という趣旨の説明をしている。弾薬を奪う目的だった可能性がある。

 陸自によると、この日は候補生にとって最後の射撃訓練だった。男を含む候補生らは6月末に全ての教育・訓練を終え、現場部隊に配属される予定だった。自衛隊の警務隊と県警は、男が犯行の機会をうかがい続け、実弾訓練の最終日に実行に移した可能性もあるとみて、4月に入隊するまでの経緯や、その後の勤務状況を調べる。 

※略※

https://news.yahoo.co.jp/articles/02bc10edbce67328d2fb98f9341ed20d6dc4d5ea