「マルチプル・エクスパンション」とは

新興ウェブメディア「Axios」によると、ウォールストリートは「マルチプル・エクスパンション」が株式相場上昇の理由だとしている。

「マルチプル・エクスパンション」とは、株価収益率(PER=Price-to-earnings ratio)が上昇していく様子を意味する。

PERは株価÷1株利益で求められ、現在の株価がその企業の利益と比べて、何倍の価値となっているかを占める。株価が割高か割安かを判断するために広く使われている指標だ。

そのPERが足元で19.5倍に拡大。歴史的な標準値15倍を大きく上回って推移している。つまり、企業業績に比べて、株価が割高になっているのだ。

現在のように、明確な根拠がなく株式相場が上昇している状況について、市場は「マルチプル・エクスパンション」と表現する。「企業業績が改善する期待があるわけではなく、ただただ相場が上昇する。なんでかというと、上昇しているから上昇しているのだ」という具合だ。


今後も「マルチプル・エクスパンション」は続くのか。4月から6月期の決算発表も本格化するなか、米国株式市場への注目は当面続きそうだ。

https://courrier.jp/cj/332934/