欠航1週間以上、底突き始める食料品 台風6号の影響続く沖縄本島の周辺離島 足止めされている観光客も

台風6号は7日、沖縄地方から遠ざかったが本島周辺離島で影響が続いている。久米島や渡名喜、粟国、座間味などでは1週間以上も船便の欠航が続いており、本島からの食料品などが届かない状況だ。足止めされている観光客からは「仕事の都合で県外に早く帰りたい」と嘆く声も。また、渡嘉敷村では固定電話のつながらない状態が続いており復旧作業にも支障が出ている。

 那覇と久米島・渡名喜島を結ぶ久米商船や、村営フェリーを持つ粟国村によると、船便は波高や風速などを基に当日朝、船長が出港するかどうかを判断する。だが、本島西方の洋上は8日に波高5メートル、9日は同4メートルなどと出港が難しく、他の離島も同様な状況とみられる。

 久米島、渡名喜島は7月30日の午後便から欠航が続く。久米商船では長期欠航した際、再開便には食料品を多めに積む方針だ。利用を予定していた企業にはトラックの運搬を後回しにしてもらう調整も済ませた。

 一方、Aコープ久米島店では食料品が底を突き始めている。島内で生産できる野菜の持ち込みはあっても暴風のため収穫量が少なく、テナントの総菜店も食品が届かないため総菜や弁当の種類が限られている。

 空きの目立つ食品棚を見た客の平田政仁さん(60)は「台風対策で4日分は備蓄したが、Uターンした時には買い足した物も底を突いた。フェリーが来るまでは心配」と諦め顔だった。

 座間味村は7月31日から欠航が続き、島には足止めを食った観光客が20人前後いるとみられる。「台風の影響がこんなに長引くとは思っていなかった」とこぼし、ヘリタクシーで本島に渡ることもかなわず気落ちしている人もいたという。

 民宿の女性スタッフは「観光客には安全に島を出てもらうことが一番。夏は書き入れ時で海水浴を楽しむファミリー客も多い。この時期の台風来襲と停電は正直痛いです」と残念そうだった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d8c5f47e5eb35e0e2c1be3850564ac1e2a8f8ec