MMORPG「World of Warcraft」でゲームマスターを担当していた人物が、近年のBlizzard EntertainmentのBOT対策の内情を暴露した。

暴露の内容を簡潔にまとめると

この人物はフランスで12年間BlizzardのGM(ゲームマスター)を務めていた
BOTに対応するのは10人程度の小さな部門だったが、BOTを処分することには焦点が当てられていなかった
ほとんどのGMはBOTの報告を無視していた
BOTの報告に対応することは、時間あたりのサポート対応数の指標に反して働くことになる
かつては、午前中にBOTを駆除してWoWの世界を綺麗にし、綺麗な状態を2年ほど保っていたが、新しいBOTがすぐに作られたり、他のサーバーから毎日移転してくるようになった
BlizzardはBOTを駆除したくても以前のように対処することができなくなった
2008年〜2012年頃はBOTを止めることができたが、BOTの進歩があまりに速く、他の事の優先順位が高くなった
アクティビジョンからの圧力も悪化した
BOTに対応したり、報告するだけでも、1000〜2000人程度を雇う必要があったため、BlizzardはBOT対応を諦めた
WoWのゴールドシステムには問題がある。資金の追跡ができず、優れたログもなく、酷いコーディングのGMツールあるいはGMツール自体がなかったり、既存ツールへのアクセス制限がある
ギルド倉庫やオークションハウスのログはめちゃくちゃな状態
ユーザーからの報告に基づいてGMが大規模な行動を起こすことは不可能だった
大量BANはアカウントのメタデータに基づいてプロファイルされるため、誤BANも発生する
その方法で捕まえることができるのは、明らかにマヌケな設定にしているBOTだけだった
(BOT対策よりも)クレジットカードの不正使用やPaypalの詐欺など、犯罪行為への対応が優先だった
現状を打開するには、ユーザーのコミュニティに自治ツールを提供し、コミュニティがBOTを追跡して駆除するシステムを導入するしかない


https://kultur.jp/botting-wow-former-gm/