各所で見直しを求める声があがっている、明治神宮外苑地区の再開発事業。ミュージシャン・細野晴臣氏が再開発を批判したコメントが、話題を呼んでいる。

「神宮外苑では、神宮球場とラグビー場の建て替えや、高層ビル3棟を建設する再開発計画が進められています。およそ3000本の木の伐採が認められており、名物・イチョウ並木の生育に与える影響も懸念されることから、反対運動が広がっています。

しかし、小池都知事は『認可は法令にのっとって適切におこなった』と語るなど、ひとごとのような言動で批判を浴びてきました」(週刊誌記者)

小池都知事のひとごと感は、4月に亡くなった音楽家・坂本龍一氏とのやり取りにも現れた。坂本氏は、闘病中だった3月初旬、小池都知事や永岡桂子文部科学相らに「目の前の経済的な利益のために、貴重な神宮の樹々を犠牲にすべきではない」と再開発の中止を訴える手紙を書いた。

だが、3月17日、小池都知事はこの手紙について「さまざまな思いをお伝えいただいた」としたうえで、「事業者でもある明治神宮にも送られた方がいいのではないか」と会見で語った。この “塩対応” ぶりは、会見当時だけでなく、坂本氏が亡くなった後も炎上している。

そうしたなか、「坂本龍一と神宮外苑を心配する」というサイトで、坂本氏とYMOの活動をしていた細野氏のコメントが24日までに公開された。細野氏は、こう述べている。

《もう再開発にはうんざりしています。多くの都市も駅前は皆同じデザインになり、戦後育まれた商店街が刈り取られてしまいました。その上に今度は東京で樹木の刈り取りです。拝金主義は理想的な都市を思い描けない、ということを都民に表明したのだと思いました。心配を通り越して絶望しています。》


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