避難民が押し寄せた埼玉県北部にある本庄駅では、町をあげて炊き出しを行っていた。そんな中、朝鮮人の放火や暴動を伝える県の通知が届くと、善良な人々がデマを信じて豹変した。

駅に程近い本庄警察署には朝鮮人たちが保護されていたが、いきり立った群衆が警察署になだれ込み、朝鮮人を見つけては襲いかかった。80人以上が殺された。

現場にいた巡査
「子どももたくさんいたが、子どもたちは並べられて、親の見ている前で首をはねられ、そのあと、親たちをはりつけにしていた。生きている朝鮮人の腕をのこぎりで引いている奴もいた」

千葉県でも多くの朝鮮人が虐殺された。

震災翌日の9月2日、船橋署に軍を名乗る人物から電話がかかってきたという。

渡辺良雄さんの証言
軍を名乗る人物「東京方面から来た朝鮮人3000名と砲兵隊とは、江戸川を挟んで交戦中でございます。警戒を要します」

この情報はデマだったが、当初、渡辺さんは信じてしまったという。この2日後、渡辺さんは、署長から命令を受けた。

渡辺さんは署長に報告するため、警察署に戻り、再び現場へ向かうと…

渡辺良雄さんの証言
「大きな声が『万歳万歳』ってやってるわけ。(死体の数が)53人ですよ。死体処理をどうするかという問題になった」

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