[太宰治『人間失格』1948.]
その日、体育の時間に、その生徒(姓はいま記憶していませんが、名は竹一といったかと覚えています)
その竹一は、れいに依って見学、自分たちは鉄棒の練習をさせられていました。

自分は、わざとできるだけ厳粛な顔をして、鉄棒めがけて、えいっと叫んで飛び、
そのまま幅跳びのように前方へ飛んでしまって、砂地にドスンと尻餅(しりもち)をつきました。

自分も苦笑しながら起き上がってズボンの砂を払っていると、
いつそこへ来ていたのか、竹一が自分の背中をつつき、低い声でこう囁(ささや)きました。
「ワザ。ワザ」

自分は震撼(しんかん)しました。ワザと失敗したという事を、人もあろうに、
竹一に見破られるとは全く思いも掛けない事でした。
https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/chara-hoi-10


暇空茜@himasoraakane
人間失格を今更読んだんだけど、竹一の
ワザ、ワザって単にワザマエ!ワザマエ!ニンジャなんで!?っていみだよね?
(忙しいと言いつつ何をしとるのだ
2024年2月24日

暇空茜@himasoraakane
え、どう読んでも竹一はただの(ポリコレアウト)で、私が勝手に恐れ慄いて構ってやったら
懐いてバカだから適当なこと言っただけとしか読めないけど