基本となる考え方

ここでは要点だけ述べます。

株価はランダムウォークしながらも長期的には右肩上がりだという前提にたちます。

インデックスファンドは株式市場をまるごと買う行為です。まるごと買うとは、一切のバイアス・私見をいれずに、ありのまま時価総額に応じてすべてを保有することです。つまり、インデックスファンドをひたすら買うことで、資産運用の成績は、時価総額加重平均・いわゆる市場平均とほぼ同じになります。詳しくは後述。

すべての情報は市場に織り込み済みです。いわゆる市場は効率的であるという前提にたちます。完全に効率的かというとそうではないでしょうが、少なくとも、個人投資家が継続的に利益を得られるほどの非効率性はないという意味で、十分に効率的と考えるべきです。

つまり、すべての情報を織り込んだ・市場全体の総意によって決定されている株価はいつだって「適正価格」です。「今の株価は高値圏」「今の株価は安値圏」「そろそろ暴落が来そう」などといった分析・情報はまったく無意味と思いましょう。

株価は見る必要はありませんし予想する必要もありません。株の買い時・売り時はありません。あえて言うなら、365 日 24 時間、いつだって(リスク許容度の範囲内で)「買い時」と仮定しましょう。

市場平均に勝とうとすればするほど、余計なコストがかかり、長期的には市場平均に負けていきます。

長期的に市場平均に勝てる個人投資家はほぼいません。40 年くらいの期間だと、市場平均に勝てる人は、50 人に 1 人くらいはいるかもしれませんが、われわれ「普通の人」がその 1 人であると信じる根拠にどこにもないです。

つまり、個人投資家が長期でとれる最大の成績は「市場平均」です。

参考) 敗者のゲーム



マーケットタイミングを読まない

「今は高値だから現金を貯めておいて暴落時に買おう」はどうしてだめなのでしょうか?一見うまくいきそうなのですが。

「今は株価は高値だから買うのは控えて現金をためておこう。暴落したら買おう」と思ってしまうのは人間としての自然な心理ですが、それは机上の空論です。それが継続的にうまくいくことは決してありません。

そのような「今は高値だから」という情報はとっくに市場に織り込み済みです。もし、それが本当ならば、プロ中のプロたちは売却をはるか昔に終わらせています。それらの材料を考慮して適正な値に下がった結果が今の価格です。


普通の人が資産運用で 99 点をとる方法とその考え方
https://hayatoito.github.io/2020/investing/