この日開かれた『吉本興業タレントコンプライアンス研修』には約600人のタレントが出席。スケジュールの都合などで来られなかった1600人以上のタレントもオンラインで視聴しました。

冒頭、吉本興業の岡本昭彦社長がこう挨拶しました。

「昨今の世の中におけるコンプライアンスへの意識の高まりを感じ、どのような形で取り組んでいくべきかを考え、このような形での研修を開催しました。吉本興業は今年で112年になるが、先人の芸人、タレント、スタッフが時代に寄り添いながら歩んできた会社。皆さんに才能を最大限発揮してもらうために、今、という時代に寄り添っていけるか、今回、ともに学び、感じる場所にしていきたい。皆さんの力、社員・スタッフの力で、ひとりでも多くの方に笑っていただき、喜んでいただき、楽しんでいただき、今という時代を一緒に乗り切っていけるよう、この会を実りあるものにしたいと思っております」

「不祥事はぼやで止める」

続いて「危機管理」について講義をした吉本興業ホールディングス社外取締役の山田秀雄弁護士が「吉本興業ホールディングスの危機管理について」と題して講演。初めに「危機管理は自分と会社を守ることが目的」としたうえで、「不祥事が起きた際は、ぼやで止めるためにも初期対応が重要」などと説明したほか、危機管理の目的、コンプライアンス(法令遵守)、ハラスメント(いやがらせ)をはじめ、2023年年7月に施行された「不同意性交等罪」などの各項目について詳しく講義しました。

続いて登壇したのは、吉本興業の経営アドバイザリー委員を務める三浦瑠麗さん(山猫総合研究所代表)。「性的同意をめぐる現在地と人間関係構築のあり方について」をテーマに講演し、性行為の同意について刑法の改正があったことも踏まえ、「性加害の基準が大きく変わっている」「行為の中身と事後の態度も重要」「自分の振る舞いを客観視することが重要」などと呼びかけました。

そして、参加したタレントらに「人間社会は人間でできているので、長く愛されるためには、才能だけではなく人格がものをいいます。自分のふるまいを客観視することは、ダメージコントロールの観点からも重要です」とメッセージを送りました。

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吉本興業が所属タレント向けコンプライアンス研修を実施 「社会的責任」と「危機管理」の重要性学ぶ
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