鹿児島県警の警察官による不祥事が相次いでいることについて、野川明輝本部長は25日の記者会見で、県民に謝罪した上で、信頼の回復に向けて再発防止に取り組んでいく考えを示しました。
鹿児島県警をめぐっては、今月8日、刑事事件の当事者の個人情報が記された内部文書などを第三者に漏らした疑いで曽於警察署の巡査長が逮捕されたほか、今月18日には知人の女性の体を触るなどのわいせつな行為をした疑いで警備部公安課の警部が逮捕されるなど、不祥事が相次いでいます。
これについて、鹿児島県警察本部の野川明輝本部長は、25日の記者会見で「関係者をはじめ県民の皆様にご心配とご迷惑をかけていることを改めておわび申し上げる」と謝罪した上で、「県民の期待と信頼に応えられるよう組織一丸となって取り組んでいく」と述べ、信頼の回復に向けて再発防止に取り組んでいく考えを示しました。
内部文書の漏えいをめぐって、県警は、100件以上の事件でおよそ300人分の個人情報を含む文書が流出した可能性が高いとみて調べていますが、25日の会見では、巡査長が流出させた数十枚の文書の中に、先月、ネットメディアが個人情報を黒塗りにした状態で掲載した「告訴・告発事件処理簿一覧表」と同じ内容のものが含まれていたことを明らかにしました。
一方で、内部文書を漏らした相手や動機については、「捜査中だ」と述べるにとどまりました。
また、銀行員になりすました被告が女性から金をだまし取ったとして起訴された事件で、当初、女性から相談を受けた鹿児島南警察署が被害届を受理せず、県公安委員会が「対応は適切さに欠ける」として警察を指導していたことについて、西畑知明警務部長は「個別の事案については回答を差し控えるが、不適切な部分があった事案もある」とした上で、「警察署によって相談の対応に重大なばらつきが生じないよう、公平中立かつ県民に寄り添った対応に努めている」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20240425/5050026687.html