高須HD社員らもリコール署名偽造の疑惑 高須院長の秘書「先生は知っている」と指示か

◆愛知県警が書類送検

愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る署名偽造事件で、
美容外科「高須クリニック」グループの事務や経理を担う関連会社「高須ホールディングス(HD)」(名古屋市中村区)の一部の役員や社員が同社所在のビル内で署名の偽造をしていた疑いがあることが、
複数の関係者への取材で分かった。リコール活動団体事務局長の田中孝博被告(60)=地方自治法違反罪で公判中=の依頼で、
この会社の役員でもある高須克弥院長の女性秘書(68)が、社員らに名簿の書き写し作業の指示をしていたとみられる。
愛知県警は女性秘書と50代の女性の計2人を地方自治法違反(署名偽造)の疑いで書類送検した。

事件を巡っては、田中被告が名古屋市の広告関連会社に依頼し、昨年10月下旬に多数のアルバイトを動員して佐賀市内で署名の偽造をしていたことが分かっている。
佐賀市以外での名簿の書き写しによる署名偽造の実態が具体的に明らかになるのは初めて。

◆HD入居ビルの貸会議室で作業?
複数の関係者によると、昨年10月上旬から下旬にかけて、女性秘書を含めた高須HDの役員や社員ら数人が、
同社が入居するビルの中にある別会社の貸会議室で愛知県民の氏名や住所が書かれた名簿を署名用紙に書き写した。
作業は勤務時間中を含めて行われていたという。

女性秘書は「署名の数が足りない。高須先生は(偽造を)知っている」などと言って、
ほかの社員らに手伝うよう指示し、報酬として数万円を手渡していた。
偽造作業は佐賀市でアルバイトによる署名偽造が始まる以前から始まっていた。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/142943