ロシア軍、北方領土への「敵機進入」想定しミサイル発射演習
2021/11/23 17:43
【モスクワ=工藤武人】ロシア軍の極東地域を管轄する東部軍管区は22日、クリル諸島(北方領土と千島列島)で、高性能地対空ミサイル「S300V4」を使った軍事演習を実施したと発表した。このミサイルは昨年12月、北方領土に配備されていた。ロシアが、一方的に自国領と主張する北方領土での対空能力の高さを国内外に誇示したものとみられる。
ロシア軍は演習の具体的な実施場所を明らかにしていないが、S300V4が配備されたとされる択捉、国後両島とみられる。発表によると、演習は「仮想敵」が領空を侵犯した想定で、敵機の発見やミサイル発射までを行い、敵機に見立てた標的を破壊したという。東部軍管区は今年4月にもS300V4の発射実験を実施している。
一方、東部軍管区は23日、極東サハリン本島とクリル諸島で1000人規模の別の射撃訓練を完了したと発表した。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20211123-OYT1T50069/