三菱自動車は25日、楽天グループが運営する電子商取引(EC)サイト「楽天市場」で新車の定額課金サービスを始めたと発表した。希望すれば納車まで一度も販売店を訪れずに新車を入手できる。若年層など新たな顧客を開拓するため、オンラインでのサービスを拡充する動きが広がる。

車検や自動車税の費用などを含んだ月々払いのサブスクリプション(定額課金)サービスを展開する。同社は楽天市場に、主力の多目的スポーツ車(SUV)「アウトランダー」など6車種を出品する。楽天市場のなかで、車の色や仕様を決めて契約の申し込みまで完結できる。

納車などは販売店が担い、消費者は販売金融会社と契約を結ぶ。納車まで来店せずに新車に乗れるようにして利便性を高めるほか、
三菱自は楽天グループのサービス利用者に商品をアピールして認知度を高める。契約時には楽天ポイントも付与される。

車各社はオンラインでの取り組みを強化している。日産自動車は11月末から、新型電気自動車(EV)「アリア」の商談や購入契約、支払いの申し込みまでオンラインで完結するサービスを始め、「値引き交渉」もオンラインで応じる。ホンダも10月、サブスクでの購入が対象の販売サイト「Honda ON」(ホンダオン)を立ち上げた。
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