ジョンソン英首相、移民を「連れ戻す」ようフランスに要求

https://www.bbc.com/japanese/59426367

https://ichef.bbci.co.uk/news/640/cpsprodpb/081F/production/_121797020_channelmigrantsgraphic.png

マクロン氏によると、今年これまでに密航者1552人をフランス北部で拘束した。また、44の密航組織を解散させたという。

それでも、英仏海峡を渡ろうとして未遂に終わった人は約4万7000人、救助された人は約7800人に上っているという。

英仏海峡を渡る移民らの写真(2020年9月撮影)と、移民が使用するボートの例。厚さ1.2ミリのポリ塩化ビニル繊維製の全長5メートルのもので、定員10人をメーカーは推奨している。

全長366メートルの貨物船と比べると、最大7メートル程度のボートの小ささが際立つ

24日の悲劇では、フランスの海上救助組織SNSMのボランティアを務めるシャルル・ドゥヴォ氏が、沿岸警備隊から救難信号を受けて、いち早く現場に到着した。

同氏はフランスのラジオ局デルタFMに、乗組員と共に、海上を漂っていた死体6体を収容したと話した。

「空気がすっかり抜けたゴムボートの脇を通過した。わずかに残った空気で浮かんでいた。子どもがいたかはわからないが、妊娠した女性1人(の死体)と、18歳か20歳くらいの若い男性1人を引き上げた」

「言葉にするのは難しいが、こうなると思っていた。悲劇に終わるとわかっていて、悲しいことだが、今日そうなった」
海峡横断が急増

死者が出たにもかかわらず、25日朝にはさらに多くの人々が危険な英仏海峡を横断しようとした。英ドーヴァーの近くでは、救命胴衣を着けて身を寄せ合っている一団を乗せた救助艇が見られた。

イギリスでの亡命申請は過去20年で最多となるレベルに増えている。

今年は9月までに3万7562人が申請している。

英仏間のドーヴァー海峡は、世界で最も通行量が多い海上交通路となっている。ゴムボードで渡ろうして、多くの人が命を落としている。

フランスからイギリスに渡ろうとする移民は過去最多となっている。今週は24日の遭難事故以外で少なくとも10人が、渡英しようとして死亡したとみられている。

ボートでイギリスに渡った移民は今年、2万5700人を超えている。昨年は8469人だったので、すでに3倍以上になっている。