歯ブラシもスニーカーもダメ? 小5男子が「プラゼロ生活」したら

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清水雄基さんが当時学校に提出した「プラゼロ生活」の研究成果=母親提供

 世界の海に年間約800万トンが流出していると言われるプラスチックごみ問題への関心が高まっています。

 では、プラスチックを全く使わないで生活できるのか。そんな素朴な疑問から、一人の少年が、1日限りの「プラスチックゼロ生活」に挑みました。

 実際に体験して感じたのは、意識すらしていなかったところでプラスチックが使われているということ。普段と同じ靴をはけず、食事も難しくなりました。

 そして、その後に訪れたコロナ禍。毎日マスクや消毒液を使うような生活に変化する中で、プラスチックの見方も変わってきたと言います。

洗面所も食卓もプラだらけ
 東京都港区の中学1年清水雄基さん(13)は小学5年のとき、自由研究のテーマを「1日プラスチックを使わないで生活する」にした。
海中のプラスチックごみを大量にのみ込んでしまったウミガメの話を聞いたことがあり、この問題に関心があったからだ。

 2020年2月のある休日、「プラゼロ生活」に挑んだ。

 朝、目を覚ました清水さんは、歯を磨こうとして気がついた。手にした歯ブラシの柄やブラシ、歯磨き粉のチューブが全部プラスチックだ。

 「プラスチックだらけで歯も磨けない」。代わりに、うがいや塩で歯をみがくなどした。

 後で調べてみると、竹などでできた歯ブラシがあることが分かった。

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後日、購入した竹製歯ブラシを手にする清水雄基さん=母親提供

 朝食でも、パンやソーセージ、ヨーグルトなど普段食べている食材のパッケージにはほとんどプラスチックが使われていた。これでは普段の食事は難しい。

 米と紙パックに入った卵、ビンに入ったしょうゆで、何とか卵かけご飯を食べることができた。

清水さんはこの後、食材の買い出しやシャンプーなどでも、壁に突き当たります。無事にプラゼロ生活をやり遂げられるのでしょうか?
記事後半では、その後のコロナ禍での気づきについても話しています。

スニーカーの代わりに「忍たま乱太郎」
 服を着替えようと、普段よく着る衣服のタグを一つ一つ確認すると、ポリエステルやポリウレタンといったカタカナが並んでいた。
寒いのに、温かいフリースや靴下も身につけられない。綿やウールだけを使ったコートやシャツを探した。

 困ったのが、履物。普段はい…

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