「営業はやりたくない!」学生の″営業離れ″の原因をキャリアコンサルタントが解説
https://news.livedoor.com/article/detail/20362623/

毎年数百人の就職支援をしているのですが、年を追うごとに「営業職には就きたくない」という学生が増えています。
こういった学生が希望するのは「企画」「マーケティング」「新規事業立ち上げ」「人事」「コンサルタント」といった業務です。

なぜ"学生の営業離れ"が加速しているのでしょうか。いくつかの要素があるように感じます。(文:キャリアコンサルタント 坂元俊介)

"営業インターン"が理由で営業嫌いになる学生も

1つ目は「"営業インターン"のせいで営業という職種を勘違いしている」ということ。
近年、学生期間中に長期インターンを選択する人が増えてきており、その中でも営業系のインターンを経験する人が多いです。

中には、テレアポや飛び込み、資料作成などの"社員がやりたくない仕事だけをさせる"だけのものもあります。
嫌なことだけさせて、取ったアポの商談に行かせることも、同行させることすらもありません。

営業の本質的な面白さは、顧客の心を動かす、課題を解決する、信頼して貰いお金を預かるといったことですが、
それが皆無で営業のしんどい部分だけを体験していることになります。その結果、営業に嫌悪感を示す学生がいるといえます。
その周りの学生も営業の嫌な部分を聞かされ、避けるようになります。営業職の悪い部分だけを見聞きして嫌ってしまうのは、非常にもったいないことだと思います。
2つ目は「テクノロジーの発達により営業職がなくなると思っている」。ニュースなどで営業は、AIの発達によりなくなる仕事として取り上げられがちです。
将来無くなるのであれば就くのは危険だと、学生は避ける傾向にあります。

確かに、AIを含むテクノロジーの発達により、営業のあり方は大きく変わっていくでしょう。
それこそテレアポや飛び込みなどはインサイドセールスの発展により少しずつなくなっていくでしょう。

しかし、"顧客の本質的な課題を見つけ解決する"という本質的な価値は、経験を積んだ"人"以外に代替えは難しいと思います。

3つ目は「営業職はスキルがつかないと思っている」ということ。アプリやSNSが身近になったことで、
マーケティングやプログラミングといった"わかりやすいスキル"がビジネスパーソンとしての成長だと考える学生が圧倒的に多くなりました。

その反面、"営業スキル"は、人間性やコミュニケーション力といった、どちらかというと"わかりにくいスキル"で構成されます。
そのため"営業"をあまり良く知らない学生からすると、誰にでも出来る、スキルがつかない職種だと思われてしまっているようです。