愛知県弥富市の市立中学校で同校三年の男子生徒が刺殺された事件で、逮捕された同級生の少年(14)が今年二月に学校が実施したアンケートで、いじめを受けたと訴えていたことが、関係者への取材で分かった。県警も学校生活や個人的な問題で複数の悩みがあったことを把握しており、詳しい経緯を調べる。
事件のあった市立十四山(じゅうしやま)中学校では、全生徒を対象に悩みなどを聞くアンケートを定期的に実施。
関係者によると、今年二月、当時二年生の少年は「(学年当初から)いじめられたことはあったか」との質問に対し、「ある」に「○」を付けた。
学校はその後、少年に複数回、聞き取りをしたが「大丈夫です」と回答。三年生になってからのアンケートには何も記載はなく、表だった問題はなかったという。
市教委や学校は当初、三年生時のアンケートを基に、被害生徒と少年の間のトラブルは把握していないと説明。しかし、その後、過去のアンケートを確認して、少年が不満を抱いていたことが分かったという。
市教委は「近く会見を開き、再度説明したい」としている。
市教委の担当者は「事件の解明は警察に委ねるが、いじめの有無を含めてなぜこのような経緯になったのか、第三者委員会でも検証していく」と述べた。
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