カナダのデービッド・ラメッティ(David Lametti)司法長官は26日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って医師や看護師への嫌がらせ行為が急増したことを受け、病院や診療所を標的とした反ワクチン活動を事実上非合法化する刑法改正案を発表した。

【図解】新型コロナウイルス感染症とワクチンに関する誤った主張

 改正案は、医療従事者を脅して業務の遂行を妨害したり、医療施設を訪れる人の妨げとなる行為をしたりした場合、10年以下の禁錮刑を科すことが盛り込まれた。

 カナダでは5〜11歳の子どもへのファイザー(Pfizer)製ワクチンの使用が認められており、24日から接種が始まっている。ラメッティ司法長官は記者会見で、新型ウイルスの存在を否定する人が「命を救う可能性のあるワクチンを子どもに接種させないようにしている」と非難した。

 カナダ医師会(CMA)のキャサリン・スマート(Katharine Smart)会長は、この1年間に勤務中の医師や看護師に対する暴力行為を含む「嫌悪感情が残念なことに強まった」と語った。

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