10月の衆院選で落選した自民党の山本幸三・元地方創生担当相の後援会幹部ら2人が逮捕された事件で、2人は、知人の男子大学生2人に選挙運動員を集めさせ、計十数人に違法に報酬を提示して運動をさせた疑いがあることが、捜査関係者への取材で分かった。福岡県警は近く、公選法違反(被買収)の疑いで、大学生2人を書類送検する方針。

警備会社役員で後援会幹部の宮川淳士郎容疑者(58)=北九州市小倉北区=ら2人は、大学生2人に対し、電話で投票を呼び掛ける選挙運動の報酬として時給千円を払う約束をした同法違反(買収約束)の疑いで逮捕された。

捜査関係者によると、大学生2人は、宮川容疑者が経営する警備会社のアルバイト経験があった。同容疑者らから選挙運動員を集めるよう指示され、知り合いの学生らを勧誘。会員制交流サイト(SNS)も使われ、計十数人が運動に参加した。県警は全員から任意で事情を聴いている。

関係者によると、大学生らは「コロナでアルバイトがなく、困っていたのでやった」などと話しているという。

県警は11月30日、北九州市小倉北区にある山本氏の後援会事務所を家宅捜索し、電話で投票を呼び掛ける際のマニュアルや名簿など四百数十点を押収した。

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