中国人にとって日本は、好感度の低い国であると同時に、最も人気の旅行先でもあった。
中国人は日本に対して「複雑な感情」を持っていると言えるだろう。
それだけ日本に対する関心も高く、日本人の起源についても「中国と密接な関係がある」と考えているようだ。
中国メディアの騰訊はこのほど、日本人の起源について考察する記事を掲載した。

 記事はまず、多くの中国人が信じているという「徐福伝説」について紹介した。
秦の始皇帝の意向で不老不死の薬を探すため、3000人の若い男女を船に乗せて出航した徐福という人物が日本に到着し、そのまま定住して日本人の祖先になったという伝説だ。
このため、今でも多くの中国人は「日本人は中国人の子孫」だと信じて疑わず、あえてきちんと調べようという人もほとんどいないという。

 しかし、日本には別の起源説があると記事は紹介した。
それは「葦原中国」の伝説だ。
記事では、日本人は日本のことを「葦原中国」と呼んでいるとして、「日本人は自分たちのことを古代の中国と呼んでいるのは興味深いことだ」と主張しているが、「葦原中国」は、地上が高天原から見て地下の黄泉国との中間に位置していることからつけられた名称であり、どうやら筆者は誤解しているようだ。

 これらはいずれも神話や伝説の域を出ないが、記事は学術面からの日本人の起源説も紹介し、日本の原住民と中国や東南アジアからの日本へ渡ってきた人との混血が今の日本人という説などを伝えた。

 そして、興味深い点として記事は、伝説にしろ学術上の説にしろ、いずれも日本人のルーツは中国と関係があることだと分析した。
それで、古代からの隣国関係である日本と中国は、友人または盟友となるべきで、互いに協力してウインウインの関係となるのが望ましいと記事を結んだ。

http://news.searchina.net/id/1703887?page=1