新代表は、衆院選後の「敗戦処理係」とはいえ、来夏には参院選が待っている。約8カ月という短い期間で、党を再建しなければならない。

 だが、現実は厳しい。下の表は、衆院選の結果に基づき、来夏の参院選1人区の結果を試算したものだ。計32の1人区は、参院選全体の結果を左右する。試算では、「与党」は自民か公明のどちらかの与党系候補、「野党」は立憲、国民民主、共産、れいわ、社民が候補者を一本化して野党系候補になることを想定した。維新やその他の政党は試算に含めていない。

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 その結果は惨憺たるものだ。2019年参院選で野党が勝利した岩手、宮城、長野、沖縄などもこのシミュレーションでは与党を下回り、総合成績では野党が4勝28敗。19年参院選が10勝22敗だったことを考えても、野党の弱体化はあきらかだ。立憲ベテラン議員は言う。

「これが共産党を含めた野党共闘の限界。19年参院選でも立憲は惨敗していたのに、党執行部は野党共闘の維持にばかり固執した。候補者の一本化は重要でも、国民の心に響く政策がないと自民党には勝てない」
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