ジャガイモとタマネギがこの秋から値上がりし続けている。

 主産地の北海道が7月に記録的な猛暑と少雨に見舞われ、不作になったからだ。店頭価格は平年に比べて2割以上高く、少なくとも年内は同水準の高値が続く見通しという。

 東京・神田にあるカレー店「Komi’z(コミズ)」は、ゆでたタマネギを丸ごと載せたカレーが看板商品だ。値上げが直撃しており、使用する国産タマネギの仕入れ価格は9月頃までの10キロ約4000円から10月末頃には1・5倍の約6000円に上昇した。オーナーの小美野隆大さん(43)は「メニュー価格に転嫁すればお客をがっかりさせてしまう。当面は耐えるしかない」と苦しい事情を明かす。

 農林水産省が30日発表した主な野菜の小売価格動向(11月22〜24日、全国平均)によると、ジャガイモは平年比で26%高い1キロあたり423円、タマネギは45%高い354円だった。値上がりはジャガイモが12週連続、タマネギが8週連続となる。

 北海道は国内のジャガイモ生産量の約8割を占める。収穫期直前の7月、高温と少雨が続き、作柄が小ぶりの傾向となった。商品水準に至らないジャガイモも多く、東京都中央卸売市場の入荷量は、収穫が始まった8月に前年比28・5%減の5052トンと低迷し、9、10月は2割前後低かった。

 国内の過半数を北海道で生産するタマネギも、同様の理由で小玉傾向となり、10月の同市場への入荷量は前年比15・7%減った。
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 ジャガイモの場合、栽培時期が異なる長崎県産が12月頃から、鹿児島県産が来年1月頃からそれぞれ出回る。価格安定は作柄に左右されるため、不透明だ。