韓国、過去最多の1日5千人超が感染 ソウルの病床不足が深刻に
鈴木拓也

2021年12月1日11時30分

 韓国で新型コロナウイルスの1日あたりの新たな感染者数が5千人を超え、過去最多を記録した。韓国政府が1日午前に発表した。
韓国ではワクチン接種率が70%を超え、1カ月前に「ウィズコロナ」と称して行動規制を大幅に緩和していた。重症者も増えており、病床不足も懸念されている。

 韓国疾病管理庁によると、1日午前0時までの24時間に新たに感染が明らかになったのは5123人。重症者も723人で過去最多となった。
重症者が急増し、全国の病床使用率は8割に迫る。
ソウル市内では同9割を超えており、深刻な状況に陥っている。

 韓国政府はワクチン接種率が上がったことから、11月1日に、日常生活を段階的に取り戻す「ウィズコロナ」を始めた。
飲食店など店舗の営業時間や来客数の制限を大幅に緩め、一定規模のイベントや集会の開催も条件付きで認めた。

 文在寅(ムンジェイン)大統領は「日常の回復を後退させることはできない」として、再び規制を強化することには否定的だ。
ただ、11月30日には、ナイジェリアから帰国した40代の夫婦が、コロナの新たな変異株「オミクロン株」に感染した疑いがあることも確認された。
韓国政府は水際対策とともに、感染の広がりを抑える新たな対策を検討している。(鈴木拓也)

https://www.asahi.com/articles/ASPD13JP1PD1UHBI00M.html