政府、国際線予約の一律停止撤回 首相「帰国に配慮を」

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松野博一官房長官は2日の記者会見で、日本に到着する全国際線の新規予約の一律停止要請をとりやめたと表明した。

国土交通省が邦人の帰国需要に十分配慮するよう航空会社に改めて通知した。

政府は11月29日付で出した停止要請を3日で方針転換した。1日あたりの入国者数の上限は3500人に引き下げており、この制限は維持する。

日系の航空会社によると各社に割り当てられた予約枠は11月末時点で年内の大半の日で埋まっている。

新たに予約できるのは上限に達していない日や、予約済みの外国人の枠を調整する分などに限られる見通しだ。

これに先立ち、岸田文雄首相は12月2日、首相官邸で記者団に「邦人の帰国需要を十分に配慮するよう指示した」と述べた。

「一部の方に混乱を招いてしまった」とも話した。

予約停止は新型コロナウイルスの「オミクロン型」への水際対策を巡り国交省が国内外の航空会社に対応を求めていた。

首相は「需要は平日や休日、週末で様々なので状況をしっかり勘案した上で国交省にしっかり対応してもらいたい」と語った。

国交省への指示は1日夜に出した。

全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は2日、政府の通知を受けて帰国する日本人の国際線の予約受け付け再開に向けた準備をしていると明らかにした。

両社は1日から日本に入る国際線予約について日本人も含めて新規の受け付けを全面停止していた。