日本なめた難民申請者もいる

11月30日付本紙が掲載した「送還拒否外国人 3分の1に前科」の記事は衝撃的だった。政府が出国させられないでいる不法滞在外国人3100人のうち、過去に日本で罪を犯して有罪判決を受けた者が約1000人に上るというのだから、これは国の治安に直結する深刻な事態である。

1000人中、約470人が難民認定を申請している。認定手続き中は送還停止となり、何度でも申請できる「性善説」に基づく現行法の規定が、明らかに悪用されているのである。極端なことをいえば、相手がテロリストだと分かっても送還できない。

送還拒否外国人をめぐってはこれまで、本来認定されるべき難民が、適切に認定されていないのではないかという制度への疑問に焦点が当てられてきた。だが実態は、不法滞在や犯罪で退去強制手続きに入ってから難民申請をしてくる場合も多いのだという。

https://www.sankei.com/article/20211202-7ORRT2A4L5KPHKE5YMHLP6LXQE/