公明新聞に載る候補者の写真が「怖い」「変顔」…理由を聞いてみた 撮影カメラマンの知られざる苦労も(withnews)
https://news.yahoo.co.jp/articles/69e4876bf591603ecd0c3f73f732b6cb8b69c018
https://i.imgur.com/gHJHHr5.jpg

公明党の機関紙「公明新聞」に載る候補者写真の顔が「怖い」。大型選挙のたびにSNSなどで話題になります。10月にあった衆院選でも、「選挙の風物詩」としてウォッチャーたちが盛り上がりました。その過剰に力んだ表情から「変顔」と揶揄する人もいる、公明新聞お約束の「怖い顔」。なぜ、こんな表情の写真なのか? 理由を公明党に聞きました。(北林慎也)

読み物充実、電子版も

公明新聞は、公明党が発行する機関紙です。公明党(1964年結党)の前身である「公明政治連盟」時代、1962年に創刊されました。
公明党によると発行部数は現在、約80万部とのことです。
電子版も用意していて、スマートフォンやタブレット端末の紙面ビューアーアプリで読むことができます。

ブランケット判の日刊紙で、一般紙と同じようにテレビ・ラジオの番組欄もあります。
政党の機関紙らしく政策の説明や全国の地方議員の活動の紹介に紙面の大半を割く一方で、党員や支持者に向けた読み物も充実。書評や脳トレ講座、韓流ドラマの見どころ紹介といった記事もあります。

公明党のウェブサイトにある定期購読申し込みページでは、こう紹介されています。
“日本の未来、世界の明日が見えてくる
公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります”

選挙になると定番の…

ぱっと見は一般紙のようにも読める公明新聞ですが、いざ選挙となると、機関紙としての本領発揮です。
公認候補の政策や人となりの紹介はもちろんのこと、支持者が周りに投票を呼びかける際に参考にできるよう党の実績をまとめた「電話で語れる一口実績」といった記事まで掲載されます。

そして紙面最大の見せ場が、主に1面に載る、候補者の演説写真です。
「必ず勝つ」「逆転勝利へ」といった見出しと共に、険しい表情で絶叫する候補者たちの姿。10月にあった衆院選でも、各候補の鬼気迫る表情が選挙期間中の紙面を飾りました。

この定番の紙面づくりには、SNSでも反響がありました。
“恐怖しか感じない絶叫顔”
“公明新聞怖すぎ”
“きのうの公明新聞が怖くて二つ折りのまま”

中には、この紙面こそ「選挙の風物詩」と沸く人たちもいました。
“公明新聞の候補者写真を楽しむ時期がやってきた”
“絶叫写真を楽しみに待ってるクラスタ”
“憲政の華は国会の乱闘と万歳三唱と、追い込み時の公明新聞”

公明党に聞いてみると

この「怖い顔」の理由を、公明党に聞きました。
「候補者が必死で真剣に訴える表情を掲載することにより、視覚的にも厳しい選挙区等が分かるようにしております」(公明党)
全国で立候補している候補者のうち、自分は誰を推すのが良さそうか? 支持者にとって目安になるように、という配慮からでした。

こういった写真が紙面で定着した時期については、「(衆議院が)現行の選挙制度となってから、真剣に訴える候補者の写真を掲載し、力強くご支援いただける紙面づくりをしています」とのことです。
これらの写真の撮影場所を尋ねると、「各候補者の街頭演説会等での訴えの様子を撮影し、掲載しています」との答えでした。
「真剣で力強く、また勢いのある候補者の表情を撮影することを心がけています。そのため、カメラマンは何カ所も演説会場を回ることがあります」

最後に、選挙のたびに「怖い顔」が話題になることをどう思っているのか? 率直な感想を聞きました。
「SNS上の一部で様々な反応があることは存じ上げております。率直なご意見であり、一つひとつ丁寧に読ませていただいております」