脳梗塞で介助必要な55歳夫、通院させず死なす…妻「死亡すると思わなかった」無罪主張
2021/12/06 07:44

 介助が必要な夫を通院させず死なせたとして保護責任者遺棄致死罪に問われた河原妃佐被告(57)の裁判員裁判の初公判が30日、岡山地裁(宇田美穂裁判長)であった。河原被告は起訴事実を否認し、無罪を主張した。

 起訴状では、河原被告は脳 梗塞こうそく などによる後遺症を抱えていた夫の直裕さん(当時55歳)に医師の治療を受けさせず、2019年2月19日に心不全で死亡させたとしている。

 検察側は冒頭陳述で、河原被告は直裕さんが治療を受けなければ、命に危険があると認識しながら病院に連れて行くなどしなかったと主張した。弁護側は、直裕さんは亡くなる直前まで1人で生活することが可能だったと指摘。「死亡するとは思っていなかった」と訴えた。