20年ほど前は非課税の範囲がもっと広かった。
夫の年金が年270万円(月額22.5万円)でも課税額は所得税、住民税ともにゼロ。
しかし、その後、税額の計算で収入から差し引かれる「老年者控除」や「配偶者特別控除」が次々に廃止され、「公的年金等控除」も引き下げられた結果、現在では同じ年金270万円の人は所得税と住民税合わせて約8万円も徴収される。
控除廃止は、税率は変わらないのに税額が増えるから「隠れ増税」と呼ばれる。

この国民にはわかりにくい増税手法を続けて、年金から税金を搾り取ってきたのだ。

 社会保険料も大幅に値上げされた。別掲の図【1】は、年金額270万円の人が年金から天引きされる税金と社会保険料を20年ほど前と比較し、手取りがどれだけ減ったかを比較した。

それによると、2003年は年金から引かれるのは国民健康保険料約5万円と介護保険料約4万円の合計9万円で、手取りは261万円。
しかし、現在は国民健康保険料が約18万円、介護保険料も約11万円にアップした上、20年前には取られなかった所得税・住民税の約8万円を合わせて37万円を差し引かれ、手元には233万円しか残らない。

 さらに2020年からは、働きながら年金を受給する高齢者の税制が大きく変わった。年金以外の収入額に応じて、「公的年金等控除」が段階的に引き下げられ、年金に対する“隠れ増税”が増える仕組みだ。

以下略
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c39de9a9da1a39fb56bd7b45089cb04ec5cb19f