福島第一 雨水を分析前に散水 経産相“再発防止策を求めた”
12月07日 14時43分
東京電力福島第一原発の廃炉をめぐり、東京電力は先月２９日、構内のタンクにたまった雨水を安全性を確認する前に散水したと発表しました。
これについて、萩生田経済産業大臣は７日の閣議後の会見で「こうしたミスはあってはならない」と述べ、会社に対し再発防止対策を求めたことを明らかにしました。
東京電力は先月２９日、福島第一原発の構内のタンクにたまった雨水について、安全性を確かめるため本来行うべき放射性物質の分析などを行わないまま、作業員が構内に散水したことを確認したと発表しました。
これに対して、全漁連＝全国漁業協同組合連合会は「極めて遺憾」などとして抗議しています。
これについて、萩生田大臣は「散水した水自体は規制基準を大幅に下回っていて環境に影響はないと考えているが、東京電力は廃炉に向けて、漁業関係者など関係者の理解や信頼を得ていく必要があり、こうしたミスはあってはならない」と述べました。
そのうえで東京電力に対し、徹底した原因究明と抜本的な再発防止対策を行うよう求めたことを明らかにしました。
一方、ＩＡＥＡ＝国際原子力機関が、福島第一原発で増え続ける処理水を海に放出する場合の安全性の検証に向けた調査団の派遣を来月以降に延期することについては、「今後の放出スケジュールにただちに影響を与えるものではないと思っているが、できることから着実に取り組みたい」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20211207/6050016577.html
