昨年4月のコロナ以降、日常の様々なシーンが変化している。特に大きな変化は仕事のリモート化によって、外出の機会が減ったことである。そのなかでも、まだ注目されていないコロナ禍における弊害が、歯磨き頻度が減ったことによる歯周病についてだ。

 日本歯周病学会と日本臨床歯周病学会は11月8日の「いい歯の日」に合わせ、「マスク習慣と歯ならびに口腔ケアにおける意識および行動調査」を20代〜70代の男女7766名を対象に実施したところ、「20〜30代の若者の5人に1人が朝に歯磨きをしない」という結果が出たのである。これは在宅ワークが増えたこと、そして外では常にマスクをつけることで、見た目や口臭を周囲に気にされにくくなったことが要因と思われる。

 たかが歯磨きと思うなかれ。歯磨きをしないことで歯周病になって引き起こされる弊害は、数年先に爆発する時限爆弾のようなもの。日本歯周病学会と日本臨床歯周病学会の2学会を代表し、日本歯周病学会の理事長であり、日本大学松戸歯学部の学部長である小方ョ昌氏に、歯を磨かないことによる危険性についての話を伺った。
https://news.nifty.com/article/magazine/12193-1368049/
◆朝も大切だが夜の歯磨きはもっと大切

 若者の約5人に1人が朝に歯磨きをしないとの結果が出たことも衝撃的であるが、そもそも歯磨きは朝と夜の歯磨きはどちらの方が重要なのだろうか。