日本を「寿司の国」と表現することは「差別」なのか?「寿司の国」出身の1人として考えた
雨宮紫苑

ダールマン氏自身も、「人種差別なんて冗談だろ?」と苦笑い(困惑?)したのだろう。
「ノルウェーのフィヨルドと同じく、寿司は日本の代名詞(なので、ネガティブな意味ではない)」だと釈明している。
それでも彼は、番組を降板することになった。それはなぜか。

それは、「寿司の国」を容認してしまうと、「ではどういう表現までならOKなのか」という、むずかしい線引きを要求されるからではないだろうか。

ドイツを「ソーセージの国」、インドを「カレーの国」、メキシコを「タコスの国」と表現することに、悪意を感じる人はほとんどいないだろう。
でも、たとえば韓国を「キムチの国」と表現することは、差別に当たる可能性がある。
キムチはおいしいし、日本ではどのスーパーでも買えるほど普及しているものではあるが、独特の匂いがあることから、「侮蔑」と感じる人もいるのだ。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_60765742e4b0e554e81889ce