現代人「富を優先し過ぎ」 元宇宙飛行士・秋山さん 三重で農業

日本人初の宇宙飛行士で知られる元TBS記者秋山豊寛さん(77)は、三重県大台町に移り住み、農業を営む。人里離れた土地で土と向き合う日々を送る秋山さんの目に、
新型コロナウイルスの影響で抑制的な日々を送る「現代人」の姿はどう映っているのだろう。話を聞きに自宅を訪ねた。

ついのすみかに紀伊半島の山間地を選んだのは「原発から遠いから」。五十三歳でTBSを退職し、福島県でシイタケ栽培を始めたが、二〇一一年の東日本大震災で被災した。
「『原子力村』の専門家たちは原発は大丈夫って言ってたよ。今回も同じ。俺たちは専門家の言葉に疑問を抱かないといけない」と警鐘を鳴らす。
 現代人は「富をつくることを優先し過ぎている」という。「豊かさは人それぞれだけどさ。俺なんて、農作業の合間に日光浴していたらもう極楽、極楽なんだよ」と畑を見やる。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/16751