東御市祢津小学校の２年生３４人が１０日、昭和初期から同４０年代まで地元の土産物として売られていた「祢津せんべい」を校内で作った。
せんべいを焼く金型の図柄は地元出身の水彩画家丸山晩霞(ばんか)（１８６７〜１９４２年）が周辺の名所を描いたもの。
児童たちは「おいしいね」と、地域の味を楽しんでいた。
薄力粉や卵黄、砂糖などで作った生地を金型で挟んで焼く。
地元の祢津地域づくりの会の会員らから指導を受け、表と裏を３５秒ごと火にかけて焼き上げていった。
せんべいに焼き付けられた絵と元々の図案の絵を見比べて「うまくできた」と満足そうな児童も。
石原銀士郎(ぎんじろう)君（８）は「ちょっと甘くておいしい。地域のこともよく分かった」と話していた。
１００年ほど前に作られた金型は「長命寺前の垂桜(しだれざくら)」など１２種類ある。当時使われていたものを市丸山晩霞記念館が保存。
図柄の風景は、現在も現地に面影が残っているという。せんべい作りは地域学習の一環。焼き上げる体験に先立ち、児童たちは同会の案内で
図案に描かれた場所を歩いて巡った。
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