仙台のスーパーで客切りつけ 30代清掃作業員を殺人未遂容疑で逮捕

11日午前5時25分ごろ、仙台市太白区長町7の大型商業施設1階のスーパーで、同区に住む60代男性が清掃作業員の女性に刃物で切りつけられた。男性は左腕に全治2週間の傷を負い、仙台南署は約4時間半後に署に出頭してきた女性を殺人未遂容疑で緊急逮捕した。

逮捕されたのは、同市若林区のパート従業員、菅井はるか容疑者(39)。逮捕容疑は、「ザ・モール仙台長町」1階の「西友仙台長町店」の書籍コーナーで、本を立ち読みしていた男性(67)の左腕を刃物で切りつけ、殺害しようとしたとしている。

菅井容疑者は施設に出入りする清掃作業員で「掃除しようとした所をどかない男性にイライラした。死んでも構わないと思って切りつけた」などと容疑を認めているという。男性の命に別条はなかった。

スーパーは24時間営業。2人に面識はなく、同署によると菅井容疑者は数分にわたって男性に向かって消火器を投げつけたり、「お前邪魔だ」などと言って刃物を持って追いかけたりしたといい、その様子が防犯カメラにも映っているという。

菅井容疑者は現場から逃走したが、事件から約4時間半後に仙台南署に出頭した。同署は持っていた刃渡り約10センチの折りたたみナイフを押収し、店舗内で刃物を所持していた理由を調べている。

週末を中心ににぎわう商業施設で起きた事件に、買い物客には驚きが広がった。この日の昼ごろ、同施設に食事に訪れた70代女性=名取市=は「都内では電車内で切りつけられる事件も起き、人通りが多いところは怖い。出頭したと聞きひとまず安心したが、どうしてそんなことをしたのか」と不安げな表情を浮かべた。【藤田花】

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