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2021/12/12 ドキュメンタリー

「最後は神様仏様」ーー技術発達した令和の時代、300年続く“踊り”で大漁祈る漁師たち

四国東南端の室戸岬にほど近い、高知県室戸市の室津港。陸から急激に水深が深くなる海底地形のため、深海の高級魚キンメダイが、釣り上げたばかりの新鮮な状態で水揚げされる。
この場所には、300年前に始まったとされる漁師たちの「シットロト踊り」が伝えられる。

その総代を務める藤原一成(67)さんの漁師歴は51年。生活が立ちゆかなくなるほどの不漁や、「あの世へ一歩手前」の大しけをくぐり抜けてきた。
そんな藤原さんにとって、大漁を祈願し、魚を供養するための踊りは、「板子一枚下は地獄」と言われる漁師生活には欠くことのできない年中行事だ。
ただ、ここ数十年の間に漁労環境は大きく変化。航海機器が発達し、精度の高い気象情報などがスマートフォンで簡単に手に入るようになると、神仏頼みの伝統行事に対する若手漁師たちの意識も徐々に変わってきた。
「それでもかまん(構わない)」という藤原さんは2021年7月、新型コロナウイルスの流行が収まらない中、2年振りに踊りを奉納することを決めた。海を知り抜く漁師の思いとは。

https://creators.yahoo.co.jp/toedasumito/0200163772