沖縄戦の悲惨さ伝える洞窟の「ガマ」 崩落し閉鎖に｜NHK 沖縄県のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20211212/5090016586.html
太平洋戦争末期の沖縄戦で負傷兵の看護が行われ、戦後、平和学習に活用されてきた沖縄県糸満市にある自然洞窟・ガマで崩落が起きて、閉鎖されていることがわかりました。
「マチドーヌティラ」と呼ばれるこのガマは、沖縄戦の激戦地、糸満市の真栄里地区にあります。
負傷兵を看護する場所として使用され、アメリカ軍の手りゅう弾などで、旧日本軍に看護要員として動員された白梅学徒隊の女子学徒６人が亡くなりました。
戦後は、戦争の記憶を伝える平和学習の場として活用され、新型コロナウイルスの感染が拡大する前には、年間２万人前後が訪れていました。
しかし、ガマを清掃している地元の自治会のメンバーが、ガマの入り口周辺が崩落しているのを確認し、１１月中旬から閉鎖されています。
元白梅学徒隊の中山きくさん（９３）は、「友だちが戦死した、１番大切にしている場所であり平和学習に使い続けて欲しいです。私たちの力では整備は難しいので、県や糸満市にも思いを伝えてみたいです」と話していました。
県内では、住民の避難場所となっていた糸満市にある別のガマも、崩落の危険性があるため３年前に閉鎖されるなど、戦後７６年がたちガマの保存が課題となっています。
