安倍晋三と菅直人 非常事態のリーダーシップ 尾中香尚里(かおり)著:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/148257

◆報道で差がついた二人の評価
[評]江上剛(作家)
 安倍元首相の新型コロナ対策は最悪最低だった。何もかもが後手後手で、国民に犠牲を強いただけだった。挙句(あげく)の果てに病気を理由に二度目の
政権投げ出し。だが安倍氏より低評価なのが、東日本大震災による原発事故の責任者だった菅直人元首相だ。現地に乗り込み現場を混乱させたとか、とかく悪評ばかりだった。
 著者は新聞記者として、原発事故における菅政権の対応を取材する立場にあった。本書では二人の発言や行動を克明に比較することで国難におけるリーダーのあるべき姿を追求している。
そこから浮かび上がったのは「菅氏は危機を大きく捉えたのに対し、安倍氏は小さく捉えた」などの違いである。

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