五輪ボート会場 装置に“かき殻”で 国際大会誘致困難

東京都がオリンピック・パラリンピックのボートとカヌーの競技のために整備した会場で、国際大会を開くために必要な装置にかきの殻が付着して使えなくなる問題が起き、装置の撤去が進められています。
都は抜本的な対策を検討していますが、完了するまでの1年あまりの間、オリンピック後の利用として目標に掲げている国際大会の誘致が難しくなっています。

東京オリンピック・パラリンピックでボートとカヌーの競技が行われた「海の森水上競技場」は、都がおよそ300億円かけて江東区の臨海部に整備し、大会後は国際大会を誘致する目標を掲げています。

競技場には複数あるコースをできるだけ同じ環境にするため波をおさえる「消波装置」が設けられていますが、装置にかきの殻が付着することがわかりました。

殻が付着すると重くなり海中に沈んで機能しなくなるため、都はオリンピックの前におよそ1億4000万円かけて除去しましたが、今後も新たな殻の付着が想定されるとして、現在装置の撤去を進めています。

都は、殻が付着しない効果が得られる抜本的な対策の検討を進めていますが、完了までに1年あまりかかる見通しで、この間は装置がない状態となります。

ただ「海の森水上競技場」の場合、装置は国際大会を開くために必要なため、関係者によりますと対策完了までの間は国際大会の誘致が難しくなっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211214/k10013387581000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211214/K10013387581_2112141217_2112141234_01_02.jpg