トヨタとしては2012年に86を登場させ、また2019年にはスープラ復活も実現させた。
しかし、それだけでは足りないと豊田社長はずっと考えていたそうである。

「(80年代)当時にスープラ、ハチロク、スターレットがあったように、
その3兄弟を揃えたいというのが私の思いでした。
私の社長としての実力のなさで、完全内製化というかたちでのクルマづくりは、
86でもスープラでもできませんでしたが、それがやっとのこと、
3兄弟の末っ子的な今回の(GR)ヤリスで内製化ができて、
しかもGAZOO Racingカンパニーができて、そこはクルマの作り方をね、
普通のお客様のために作るものをレースに使えるよう手を入れていくのではない、
逆のプロセスにトライしてくれている。
それは今までのトヨタにはなかったものです。
あるとすれば、1960年代のトヨタ2000GTの作り方がそれだったと思います。
そうしたDNAがまったくなくなる前に、
こういうクルマをトヨタの内製で作り上げるプロジェクトができたこと。
これは自分自身としてはうれしいなと思っています」

https://driver-web.jp/articles/detail/27168/1/1/1