米国の新型ウイルス死者、80万人を超える

https://www.bbc.com/japanese/59662342

アメリカで新型コロナウイルスの死者が80万人を超えた。世界的パンデミックにおける一国の死者数としては、圧倒的な多さとなっている。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計で明らかになった。

死者の大半は、ワクチン未接種者や高齢者となっている。

80万人という死者数は、ボストンや首都ワシントンなどの都市の人口より多い。第2次世界大戦のアメリカの死者の2倍近い。

直近の11週間で10万人が死亡するなど、このところ昨冬以来の速いペースで再び死者が急増している。

今年の死者数はすでに昨年を上回っている。

ワクチン以降も30万人死亡

アメリカのパンデミック発生以来の感染者は13日、累計5000万人に達した。

ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院で伝染病学を研究するケリ・アルトフ博士は、「目下の感染の波は、集団免疫が感染を防ぐレベルに達するまで続くだろう。率直に言って、私たちはまだその段階に至っていない」と述べた。

アメリカで初の新型ウイルスの死者がワシントン州シアトルで報告されてから、650日以上が経過している(保健当局は後に、この死者より先に死者が出ていたとした)。

国内で初めて認可されたワクチン(ファイザー製)の接種は昨冬始まったが、それ以降も30万人近くが死亡している。

今年4月には、さらに2種類のワクチン(モデルナ製と、1回接種のジョンソン・エンド・ジョンソン製)が認可され、全成人を対象に接種が進められた。
人口比では世界20番目

アメリカに次いで死者が多いのはブラジルで、61万6000人を超えている。インドは47万5000人超で、世界で3番目に多い。

死者数を人口比でみると、アメリカは現在、世界で20番目の多さとなる。南アメリカやヨーロッパの国々の方が、人口比での死者は多い。

下のグラフの各国はイギリスを除き、ワクチン接種の進行で当初、アメリカに遅れを取っていた。しかしその後、接種完了率でアメリカ(61.6%)を追い抜いた。

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/150BA/production/_122220268_optimised-world_deaths_selected_countries-nc.png