安倍、菅両氏から学んだ? 首相、手堅い答弁力

令和3年度補正予算案が15日、衆院を通過し、国会論戦は前半を終えた。岸田文雄首相は初めての一問一答形式の予算委員会に臨んだが、
これまでのところ手堅い答弁ぶりで野党に付け入る隙を与えていない。首相の答弁力は安定政権に欠かせず、16日以降の参院の論戦でも維持できるかどうかが注目される。

「ご指摘は謙虚に受け止めたい」

「混乱は否めない。申し訳ない」

野党議員の追及や批判に対し、首相はこうした丁重な態度に徹した。答弁内容も的確で、審議が止まる場面もなかった。
まじめで温厚な性格を表すような対応だが、時には老獪(ろうかい)さも見せた。18歳以下への10万円相当の給付では論戦初日に与党の質疑で「年内の現金一括給付」を容認。野党の追及を受ける前に争点を薄めた。

野党は攻めづらい様子で、対決姿勢をとる中にも「首相の『聞く力』のたまもの」(立憲民主党・逢坂誠二氏)、「英断に感謝する」(日本維新の会・足立康史氏)といった言葉が散見され、迫力不足は否めない。

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