米ノババックスのコロナワクチン、武田が国内承認申請
武田薬品工業は16日、米バイオ企業ノババックスが開発する新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省へ製造販売承認を申請したと発表した。
認められれば、米ファイザーなどに次いで国内で使用できる4番目のワクチンになる。日本政府は既に1億5000万回分の供給を受ける契約を結んでいる。
武田は承認取得後、2022年初頭にも供給を始める方針だ。
ノババックスのワクチンは「組み換えたんぱく」と呼ばれるタイプのワクチン。臨床試験(治験)での有効性は約90%だった。
ノババックスは英国で販売承認を申請中で、米国では承認申請に向けた準備を進めている。
オミクロン型への効果については検証を始めた段階だ。ファイザー製やモデルナ製と異なり冷蔵での保存が可能で、輸送・管理しやすい。
武田は20年にノババックスと提携。ノババックスが海外で大規模な治験を実施していたのに加え、国内で供給を担う武田は21年2月から国内向け治験を実施していた。
武田は技術移転を受けて22年初頭にも光工場(山口県光市)で年間2億5000万回分を生産する体制を整える。国内供給のほか、海外への輸出も検討する方針だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC3025V0Q1A830C2000000/