イタリアのカトリック教会の司教がクリスマスを前に、子どもたちに「サンタクロースはいない」と語り、親たちの抗議を受けて教会が謝罪に追い込まれる事態に発展した。現地メディアなどが15日までに報じた。
報道によると、発言したのはイタリア・シチリア島のノート教区のアントニオ・スタリアーノ司教。12月上旬に教会の集まりで子どもたちに、「サンタは存在せず、赤い衣装はコカ・コーラが宣伝のために作ったものだ」と述べたという。
これに対し、サンタからの贈り物を楽しみにしている子どもたちの親から抗議が殺到。ノート教区の広報担当を務めるアレッサンドロ・パオリーノ氏は教会のフェイスブックで、「子どもたちを失望させた発言に遺憾の意を表する」と謝罪した。その上で、司教の意図はクリスマスが商業化されていることを踏まえ、サンタのモデルとされる3〜4世紀の聖人、聖ニコラウスの教えから学ぶことにあったと釈明した。
これに関して教会のフェイスブックのコメント欄で論争に発展。「司教の発言は子どもたちを傷つけた」とする声がある一方、「謝罪する必要はない」という指摘も出ている。ただ、司教は現地紙のインタビューで「『サンタはいない』とは言っていない」と述べているという。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2021121600184&g=int