例えば、長距離フライトの巡航で、1人のパイロットが休憩に入り、操縦室に1人しか残っていない場合、疲労が増大し、飛行中に発生する想定外の事象に対する脆弱性が増してしまうと、ロイターが取材した3人のパイロットは語り、2009年に発生したエールフランス447便の墜落事故を例に挙げた。
このとき、乗員乗客228人を乗せたエアバス330型機には、3人のパイロットが搭乗していたが、高高度からの失速から機体を回復できなかった。事故発生時には、経験の浅い2人のパイロットが操縦を担当しており、休憩していた機長が戻って対応したが、手遅れだった。
「彼らが直面した事態をシミュレーションで体験した。何が起きようとしているか、分かってはいても、非常に当惑した」とカンタス航空のパイロット組合を率いるマレー・バット委員長は語る。「あの真夜中に、飛行経験の浅い2人のパイロットがどんな気持ちだったか、想像もできない」
https://jp.reuters.com/article/britain-airshow-single-pilot-idJPKBN1KD0SE