約8000万枚もの在庫を抱え、これまでに約6億円の保管費がかかっている政府調達の布マスクを、国が希望する自治体に配布する方針を示したことについて、
群馬県太田市の清水聖義市長は16日、ツイッターで「太田はいらない」と投稿し、受け取らない考えを明らかにした。不用なマスクを地方に押し付ける国の姿勢に疑問を投げ掛けた。

布マスクは安倍晋三首相(当時)が発案し、「アベノマスク」とも呼ばれる。

清水市長は、布製のアベノマスクが新型コロナ対策に適さないとされるのに、国が市町村での活用策として災害備蓄や住民への配布などを挙げた点を疑問視。
「誰も着けていないマスクを、地域住民(が使う)ならOKというのは合点がいかない」「『ウイルスに向かないけど…布マスク、悪いけど使って!』って言われても住民に使わせるなんてできない」と投稿した。

上毛新聞の取材に、清水市長は「命を守れないマスクはごみに等しい。それを地方に押し付けるのはばかにしている」と憤った。

松野博一官房長官は15日、マスクの在庫を解消するため、希望する自治体や介護施設、個人に配布する方針を示した。

https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/43815