しかしガソリンを販売する現場では規制強化に戸惑いもみられる。大阪市内のあるGSでは、発電機や重機の燃料に使うと申告する客が多いが、担当者は「申告通りに使うかを確認する手段はなく、説明を信じるしかない。対策には限界がある」と漏らす。

 実際、改正後もガソリンが放火事件に使われたケースは後を絶たない。徳島市では3月、ライブイベント中の雑居ビルで、男がエレベーターホールにガソリンをまき放火。男が購入したのはセルフ式のGSだった。

 元埼玉県警刑事で危機管理コンサルタントの佐々木保博さんは「身元や目的の確認などを厳格にしても事件が相次ぐ背景の一つに、ネットやセルフのGSで購入できることがある。抜け道を防ぐ法整備を早急に行うべきだ」と話している。

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