事実しか見れない子どもたち

 子どもには、「経験」が足りません。大人は、目の前で起こることを「経験」による記憶と結びつけて「意味」を感じることができます。

 しかし、子どもは「経験」がないから「事実のまま」で受け取ります。

 だから、「植物は動かない」「動物は動く」「花はつまらない」「遊具は楽しい」という、目の前の事実だけでしか楽しむことができないんですよね。

 子どもの頃は虫を殺したり、動物をいじめたりしていたかもしれません。しかし、大人になるにつれて、それもできなくなります。

 なぜなら、多くの人の生き死にやペットとの体験など、「経験」が積み重なるからです。目の前にいる虫と「他の人の人生」や「自分の命」が重なって感じられるんですよね。それを「共感」と言います。