酸素吸入器を使用中に、たばこを吸おうとしてライターの炎を顔に近づけたために、
酸素に引火して火災となる事故が都内で相次ぎ、今月には79歳の男性が死亡していたことが分かり、
東京消防庁は燃焼実験の映像を公開して注意を呼びかけています。

今月17日、東京・港区の都営アパートの7階の部屋の一部が焼け、
この部屋に住む79歳の男性が救出され病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました。
東京消防庁などで調べたところ、男性は医療目的で酸素吸入器を使っている際に、
たばこを吸おうと顔にライターを近づけたところ、炎が大きくなり、
洋服に燃え移って死亡したとみられることが分かったということです。
同じような火災はこの10年余りの間に13件起き、今回を含めて2人が死亡しているということで、
東京消防庁は火が出る様子を再現した実験の映像を公開しました。
酸素吸入器は、チューブを使って鼻から酸素を体内に送り込むもので、
酸素の濃度が高いためにライターなど僅かな炎でも近づけると
激しく燃えるおそれがあり、実験では、顔の前で大きくなった炎が、
チューブを導火線のように伝わって洋服に燃え移る様子が分かります。
東京消防庁は酸素吸入器を使用しながら、たばこを吸ったり
近くで火を使ったりしないよう注意を呼びかけています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141030/k10015810371000.html